Übungsplatz〔練習場〕

福居伸宏 Nobuhiro Fukui https://fknb291.info/

JLGインタビュー(José Luis Guerin)

ホセ・ルイス・ゲリン インタビュー この街には、シルビアという<音>によって重力がかけられているのです - nobodymag

東京国際映画祭で大きな話題を呼んだホセ・ルイス・ゲリンの『シルビアのいる街で』が、遂にここ日本でも一般公開される。
古都ストラスブールを再訪し、かつて出会ったシルビアの姿を追い求めるひとりの男。そして、彼がそこで見かけるシルビアによく似た女性。そんなシルビアに魅入られた男の視線のように、神話的なイメージに彩られたこの『シルビアのいる街で』は、わたしたちの視線をとらえて離さない。見るたびに姿を変えるかのようなこの映画に再び出会えることに感謝しつつ、「現代スペインで最も優れた映画作家」(ビクトル・エリセ)であるホセ・ルイス・ゲリンに話を伺った。

JLG 「[略] 登場する女性たちがとても美しく見えたというのは、シルビアを探す主人公の男(グザヴィエ・ラフィット)が主観的に見ている女性たちが美しいということです。実はこの映画には、その主観的な視線の他にもうひとつの視線があります。それはもっと客観的な視線です。その視線の先にはホームレスや物売り、あるいは顔に傷を負った女性などが出てきています。つまり、美しい女性たちだけを選びとって見る主人公の主観的な視線のまわりには、キャメラの客観的な視線で映し出される、決して美しいとは限らない現実があるのです。今作では、このふたつの視線の対比が重要だと思っていました。 [略]」

JLG 「[略] それらの音は、女性たちを見る主人公の主観的な視線と対立するものとしてあると思っています。音によって、シルビアかもしれない女性と、彼女の周囲とのコントラストを生み出すことができるのです。つまり、彼の視線は彼女だけを見ているため、それだけ周囲の景色は抽象的になっていく。一方、その主観的な視線から客観的な視線に移ってみると、今度は街の姿がよりはっきりと浮かび上がり、彼女はその街の一部となっていきます。ちょうど、主観と客観のあいだを行き来する知覚の振り子みたいなものです。観客にもそういった体験をしてほしく、映画のストーリーのプロットは最小限に抑えて、見ること・聞くことに集中してもらうようにしました。 」

http://www.nobodymag.com/interview/guerin/index.html


ホセ・ルイス・ゲリンシルビアのいる街で』インタヴュー - OUTSIDE IN TOKYO
http://www.outsideintokyo.jp/j/interview/joseluisguerin/index.html


◇ 普遍的で圧倒的な美しさがみなぎる映画『シルビアのいる街でホセ・ルイス・ゲリン監督インタビュー ! - マガジンワールド | WEBダカーポ 
http://webdacapo.magazineworld.jp/entertainments/30383/


◇ 映像と音の交錯大切に 映画「シルビアのいる街で」 ホセ・ルイス・ゲリン監督インタビュー - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/entertainments/entertainers/100806/tnr1008061559015-n1.htm

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◎ 映画『シルビアのいる街で』公式サイト
http://www.eiganokuni.com/sylvia/index2.html


◇ シアター・イメージフォーラムシルビアのいる街で」 | Movie Walker
http://movie.walkerplus.com/th124/sc86344.html


イメージフォーラム・ダゲレオ出版/シアター・イメージフォーラム
http://www.imageforum.co.jp/theatre/index.html

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>>>“蓮實重彦さんから「またまた檄文をものしました。添付資料ご覧のうえ、しかるべき方々(年齢、国籍、性別をとわず)にお回し下されば幸いです。よろしく。」”
http://d.hatena.ne.jp/n-291/20081020#p4


◇ Kinema Junpo 20100815 - Some Came Running

 現在発売中の『キネマ旬報』2010年8月下旬号にてホセ・ルイス・ゲリン監督『シルビアのいる街で』について短いレビューを書かせて頂きました。キネ旬でレビューを書くのはジャック・ロジエの特集以来である*1。いつもながら編集長の明智さんにお世話になりました。そういえば去年の同じ頃は『サマーウォーズ』公開のために細田守監督にインタビューをした。『映画芸術』での仕事で、細田さんとお会いした日はとにかく暑かったことを覚えている*2。どうも夏の映画に縁がある。

http://d.hatena.ne.jp/SomeCameRunning/20100807
大久保清朗さん(http://twitter.com/kiyoakiokubo)のはてなダイアリーより。