Übungsplatz〔練習場〕

福居伸宏 Nobuhiro Fukui https://fknb291.info/

秋庭史典 - みすず書房

1966年、岡山市生まれ。京都大学大学院文学研究科博士後期課程修了(美学美術史学)。博士(文学)。名古屋大学大学院情報科学研究科准教授。専門は美学。現在は、自然計算からみた美、そして知的活動を支えるシステム(例:ミュージアム)における科学と芸術の恊働にとりくんでいる。 著書『あたらしい美学をつくる』(みすず書房)。共著に『家族の肖像』(共著、エリプスガイド)、『芸術──葛藤の現場』(晃洋書房)、『芸術学を学ぶ人のために』(世界思想社)他。訳書にネルソン/シフ『美術史を語る言葉』、シュスターマン『ポピュラー芸術の美学──プラグマティズムの立場から』(勁草書房)他。論文に「情報技術を用いた作品調査を支えている美学」(『JunCture超域的日本文化研究』vol. 1, 2009)、「実験と芸術研究」(エトガー・ヴィント『シンボルの修辞学』、晶文社)、 Basic Actions in Art Study: Toward an Intelligent Environment for Human Creative Interaction, in Ernesto Damiani, Jechang Jeong, Robert J. Howlett, and Lakhmi C. Jain (Eds.): New Directions in Intelligent Interactive Multimedia Systems and Services-2, Springer, 2009他。

http://www.msz.co.jp/book/author/15930.html


◇ あたらしい美学をつくる - みすず書房

科学が高度に専門化・細分化し、価値に無関心に見えるいま、美は世界のどこに位置づけられるのか。
思想の趨勢が直観から計算・論理へと移行し、計算機科学が隆盛するなかで、あたらしい美学が求められている。
人の感性や直観・主観から出発する判断の論理学から、情報の流れとしての世界を観測・解明する計算論の立場へと、著者は美学の道具立てを転換する。
自然を観察し、その仕組みを手続き(アルゴリズム)として解明する「自然計算」は、「自然とは何か」「そのなかで私たちはどう生きるべきか」を考えるための入り口となる。そもそも美とはこの二つの問いに目を開かせるものであり、そうした美を探すことが美学の課題だった。
カント、ライプニッツドゥルーズフーコー……美学はいつも自然科学との対話から始まった。だれもが科学テクノロジーとの共存を運命づけられている現代、「ここに美の可能性がある」と伝える声々が聞こえてくるのを期待しつつ、あたらしい美学の扉を開く。

http://www.msz.co.jp/book/detail/07602.html