Übungsplatz〔練習場〕

福居伸宏 Nobuhiro Fukui https://fknb291.info/

中国現代写真の現場―三影堂撮影芸術中心(森美術館|東京|恵比寿 - 六本木)|ART NAVI EX

 2007年、榮榮&映里は私財を投じて北京の草場地芸術区の広大な土地に、写真のための複合施設である「三影堂撮影芸術中心」を設立。建築デザインは2人の活動を見続けてきたアーティストのアイ・ウェイウェイによるもので、ギャラリーや暗室、図書室、アーティスト・イン・レジデンスの設備を備えた画期的なものだった。2009年からは中国の若手写真家の発掘と育成を目的としたアワード「三影堂撮影賞」を開始。国際的な活躍をめざす中国人写真家の登竜門となった。40年の歴史を誇るフランスのアルル写真祭と提携した国際写真祭の開催(2010年−)や、新潟県の「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」で発表した「三影堂撮影賞作品展」(2015年)など、各国の写真家や批評家とのネットワークをもとに、展覧会やレクチャー、ワークショップなど多様な活動を積極的に行い、2015年には福建省厦門(アモイ)市に三影堂の分館がオープン。活動の場はさらに広がっている。


 本展では、中国における写真芸術の普及に努めてきた三影堂の10年間を振り返り、その活動を紹介する。また美術史家のウー・ホン(巫鴻)氏と協働し、中国現代写真史の流れの中で三影堂がどのような役割を果たしているのかについても考察。本や雑誌、写真資料に加え、三影堂の成長を見てきた批評家やアーティスト、スタッフたちの生の声を捉えたインタビュー映像を数多く展示する。

https://ex.artnavi-bt.com/exhibition/369
今年見逃してしまった展示。


◇ MAMリサーチ 005:中国現代写真の現場―三影堂撮影芸術中心 | 森美術館 - MORI ART MUSEUM

ウー・ホン(巫鴻)
美術史家、批評家、キュレーターとして活躍するウー・ホンは、シカゴ大学美術史学部および東アジア言語文明学部の特別教授であり、シカゴ大学付属東アジア美術センター館長、同大付属スマート美術館のコンサルティング・キュレーターを務める。グッゲンハイム美術館アジア・アート・カウンシルを含む複数の国際委員会の任に着く。芸術科学米国アカデミー常任会員。1980年代より個展、グループ展、ビエンナーレトリエンナーレなどの現代美術の展覧会を数多く手掛けている。主な著書に『ウー・ホン選中国現代美術アーティスト』(2009)、『現代中国美術:基本文献』(2010)、『現代中国美術:歴史』(2014)など。

https://www.mori.art.museum/jp/exhibitions/mamresearch005/index.html#005