スピルバーグ氏は本年初頭、国連児童基金(UNICEF)親善大使を務める女優のミア・ファロー(Mia Farrow)氏から、この件に関し非難を受けていた。ファロー氏は、ダルフール紛争におけるスーダン政府へ経済支援を行う中国を糾弾している。
ファロー氏は息子と共に、ウォール・ストリート・ジャーナル(Wall Street Journal)紙に、「ナチスのホロコーストの生存者の証言を記録するため1994年にショア基金(Shoah Foundation)を創設したスピルバーグ氏は、中国がダルフール大量虐殺に資金を供与していることを認識しているのだろうか」とのコメントを掲載。
さらに、「スピルバーグ氏は『北京五輪のレニ・リーフェンシュタール(Leni Riefenstahl)』として歴史に名を残したいのか」と述べ、同氏が1936年にベルリン五輪の記録映画を撮影した映画監督の現代版になりかねないと警告している。
リーフェンシュタールは、撮影したベルリン五輪の記録映画『オリンピア(Olympia)』がナチスのプロパガンダ映画として利用されたことから、ナチスの協力者として非難された。
この記事掲載のあと、スピルバーグ氏は中国の胡錦濤(Hu Jintao)国家主席に、スーダン政策の変更を求める公開書簡を送った。
http://www.afpbb.com/article/life-culture/culture-arts/2260571/1922832