Übungsplatz〔練習場〕

福居伸宏 Nobuhiro Fukui https://fknb291.info/

2007/03/24 「Jの時代」(高原基彰ほか) アーカイブ - 文化系トークラジオ Life

出演は鈴木謙介(charlie)、仲俣暁生佐々木敦、柳瀬博一、津田大介森山裕
ゲスト;高原基彰社会学者)


「J-POP」って、最近では日本の音楽のこと全部を指す言葉ですが、そんな中で、洋楽とも邦楽ともつかないような楽曲が次々出てきて、最近では「J-POP」ってくくりも、なんかしっくりこないなあ、と思うことがあります。全編英語で歌うELLEGRADENとかを、J-POPっていうのもなあと。


実はJ-POPやJリーグ、J文学から果てはJビーフまで、ひところ、何でも頭に「J」を付けるのが流行した時代がありました。最近だとJホラーでしょうか。この「Jナントカ」って言い方、最初は、「海外とは違う日本独自のものだけど、昔ながらの日本のものとも違う何か」を指すときに使われることが多かったようです。J-POPって言葉も、最初は洋楽っぽい邦楽のことを意味していたわけですね(注1)。


「Japan」の「J」が氾濫する世相を指して、人によってはこういう傾向を、新しいナショナリズムの台頭だとか言いたがっているわけですが、今週のLifeでは、この「J」という言い方、なぜある時期に必要とされたのか、そして、今この「J」という自意識は、どうなっているのか。そんなことを話していこうと思っています(注2)。


リスナーの皆様には、「あなたにとってJ-POPってどんな音楽を指す言葉?」あるいは「日本の文化と海外の文化、どっちが好き?」というテーマでメールを募集します。もちろんJ-POPに限らず、J文学でもJ-RAPでも、あなたなりの「J」へのイメージを語っていただいても結構です。本当に洋楽と邦楽の垣根は崩壊したのか?日本文化の海外進出が目覚ましいことと「J」という言い方の関係は?などなど、今週もとにかく深く広く、そしてためになる(?)話をしていこうと思います。皆さんからのご意見もお待ちしてます。メールはlife@tbs.co.jpまで。ぜひ年齢も明記してください。


注1:烏賀陽弘道『Jポップとは何か』
注2:話としては前回の「教養」でも話した、「町人文化に対して、西洋に近いことに意義を見出した教養主義」というテーマの延長になるんだと思います。というわけで前回の放送も必聴!

http://www.tbsradio.jp/life/20070324_j/